私の人生の中で暗黒だった時代は、間違いなく、ニキビが顔中にあった時。
1番ひどかったのは中2の時。この時、とても傷ついたことがあり、私は他人は自分を傷つけてくるものだ、と、なるべく人から遠ざかるようになります。
信頼している人にしか、もちろん、心を許さない。
心から信頼できる友達なんて、そうそういるもんじゃない、という考えに至りました。
高校時代も、だから、仲良く話すことはあっても、本当に心の底から信用して、なんでも話す、なんてこともしてこなかったし、友達とぶつかり合うような口喧嘩もしませんでした。むしろ、そういう面倒なことは避けるようにしていたんですよね。
こんな風に10代を過ごしたので、20代になったからと言って、急に人と接近して、打ち解けるなんてことはできなくなったし、大人になればなるほど、人との付き合いって建前になる。あまりよく知らない人に、本音で話すなんて、私にはハードルが高すぎて、なるべく当たり障りのない所でお茶を濁してきたんです。
人とぶつかるって面倒くさいし。たまにカチンとして、言ってしまうこともあったけれど、別にどうってことないっていう人もいるかもしれないけれど、自分の信念が否定されたら、やっぱり傷つくし、その時、うまく自分の言いたいことが表現できないとストレスだし。
また、それ以前に、どうせわかってもらえないだろう、という諦め癖もありました。ぶつかる、という意味でなく、その人と分かりあえるまで腹を割って話そう、という選択は1度もしてこなかったんです。
もし、昔から何らかの意見の食い違いなどで、ぶつかっていたら、考え方なんていろいろなんだから、どうってことない、むしろ、当たり前、話していけば良い、って思えるのかもしれませんが、そうしてこなかったツケが、人生50年過ぎて、回ってきているんです。
人との距離の取り方を否定しなくてはいけないタイミングがやってきた
この仕事を続けていくにあたって、この過去の私の考え方を改めなくてはいけない部分が出てきました。
やっぱり真剣に思う相手に対しては、言葉を尽くして本当のことを言わなければいけない。
お客様のことはもちろん、お金をいただいている以上、責任があります。
真剣に向き合って、お客様がどうにかしたいニキビ、ニキビ跡、クレーターが、もし、そのままでは治らない状態だとわかったら、言いにくことも、はっきりとお伝えしなくてはいけない。
他のサロンであれば、言わないであろうことも、私のサロンではハッキリと言います。
なぜなら、お客様達には、今のそのお肌悩みを手放せたらどんな未来が待っているかを知っていただきたいから。また路頭に迷わせるわけにいかない。
どういうことが妨げになっていて、改善できないのか、お客様のことを本当に思うのであれば、専門家らしく、本当のことを濁さずに言う。
それから、良い人でいたい、好かれたい、という気持ちが邪魔して本当のことを言えないのだとしたら、人としても、本当のことを言う方が誠実だと思いませんか?
私たちの説明が下手すぎたら、それは本当に申し訳ない、先に謝っておきます。これも訓練だと思っています。そして、その時、わかっていただけなかったとしても、何か心に引っ掛かれば、後からでもわかっていただけたら、それでいい。そう考えています。