お肌の表面が凸凹してしまったのは、傷跡です。
クレーター状に凹んでしまった傷跡、主にニキビ跡や炎症性の皮膚疾患、例えば、水疱瘡（みずぼうそう）などでもクレーター状に残ってしまう場合があります。
通常、肌の深い層（真皮）での炎症は、炎症が治まれば、真皮にいる細胞が健康な状態へと修復、再生します。
ところが、炎症が長引き、細胞や組織に血や酸素、栄養が足りずに死んでしまうと、その部分がごっそりとなくなってしまい、元の状態へと修復再生ができないまま完治してしまうのです。
思春期ニキビと大人ニキビのそれぞれで、クレーター状の肌ができる主な原因を見ていきましょう。
1. 思春期ニキビ:
思春期ニキビは、思春期のホルモンの変化によって引き起こされることが一般的です。
ホルモンバランスが一時的に乱れることにより、皮脂腺が過剰に刺激され、皮脂の過剰分泌が起こります。
皮脂がたくさん出ることで、常在菌は皮脂を栄養として増えます。そのため、アクネ菌が増えてしまうと、皮膚のバランスが変化し、様々な皮膚のトラブルの原因となることがあります。
皮脂が詰まっているだけなら、白ニキビになる前の段階です。コメド既に酸化して変質してしまっていると、悪臭を伴うことがあります。ですが、炎症は起きていない状態です。
白っぽく、ポツンと尖って毛孔が閉じている状態で、ざらざらしていたりします。
次に、この状態が長引くと、毛孔を押し広げてメラニンにより先端の部分が黒っぽくなります。
炎症が起きる前の、この状態で治すことが先決ですが、気にしてゴシゴシ洗顔してみたり、気にして触ったり、指や爪でカリカリ引っ掻いたり、コメドを押し出したり、気になるからと、ファンデーションで隠そうとしたり、不衛生なスポンジやパフでメイクしていたり、クレンジングの洗浄力が強すぎたりすると、逆にアクネ菌が増えてしまい赤ニキビになります。
皮膚が弱い人は、ニキビパッチなどを貼ったり剥がしたり、触れるだけでも刺激になります。マスクなども炎症の原因になり治りにくくなる場合があります。
赤ニキビの炎症が深部にある場合、周囲の組織にダメージを与えてしまうので、治癒の過程で、肌が正常な状態に戻る際に、組織の一部が欠損したり、不規則に治癒することがあります。
これによって、クレーター状の瘢痕が形成されます。
2. 大人ニキビ:
大人ニキビも、思春期ニキビと同様に、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりが原因となりますが、むしろ、水分量が少なすぎて乾燥していてニキビになる場合の方が多いです。
大人の場合には、乾燥の原因が生活習慣も大きく関係しています。
過度な皮脂分泌の原因は、睡眠不足、ストレス、一人一人違います。また、薬の副作用などが引き金となることがあります。
また、大人の場合は、肌の再生力が年々、低下していることがあり、炎症が深部に進行しやすくなります。その結果、治癒過程でクレーター状の瘢痕が形成されることがあります。
これらが、クレーター状の肌を形成する主な原因ですが、遺伝的要因、皮脂腺が大きい場合や、肌のタイプ、治療の遅れなども影響を与える可能性があります。
私が考える大人のニキビの治し方のステップとしては
１、保湿をする。
２、自分の肌に合った化粧品を使う。使い方を知り継続すること。
これにより、ニキビができやすい肌状態を鎮め、炎症が深部までに広がってしまうの食い止め、早い段階で早く落ち着かせることができます。
３、治療薬を使う。
皮脂が多い肌タイプの場合、常に角栓（コメド）が気になり、洗い過ぎてしまう傾向があるため、自覚はないと思いますが、お肌が乾燥している方がほとんどです。
その肌状態では、治療薬によっては、ますます常在菌のバランスが崩れてしまうので、お肌を健康な状態にするためには、まずは保湿や洗い方、スキンケアを知ることが大切だと私自身は考えています。
最近は、皮膚科医がニキビを皮膚疾患として扱ってくれていますので、また、ニキビに似た症状の違う疾患である場合も考えて、一度は受診してもらうことが先決だと思います。
ニキビでない場合は、お薬の種類も変わります。
ニキビに似た症状には、毛包炎、毛嚢炎、粉瘤、酒さ、脂漏性皮膚炎などがあります。
４、生活習慣、食事を見直す。
ニキビができる原因は、ニキビができやすい体質を自分で作り上げていることがほとんどです。複数の原因が絡んでいる場合が多いですが、当サロンのお客様達は、生活の中にニキビができやすい共通点をたくさん持っています。原因を見つけて取り除くことができると、ニキビをコントロールすることができるようになります。
何年も繰り返し同じ部分にニキビができ続けてしまうと、傷の治りが悪くクレーター状になる可能性が高いです。
生活習慣や食事の中に原因が合っても、一人では見つけられないことがほとんどです。なぜなら、ご自身としては、良かれと思ってやっていることがニキビ原因だったりもするからです。
当サロンの専門家と一緒に、を見直していくことをお勧めします。